斬新な形に大興奮!ローマ、サント・ステファノ・ロトンド教会
サント・ステファノ・ロトンド教会に行ってきました!
サント・ステファノ・ロトンド教会は、ある場所が”まるい(ロトンド)”形をしたローマの中でも特に不思議な教会。「いったい何がまるいの!?」教会の魅力を詳しくご紹介します。
サント・ステファノ・ロトンド教会とは?絶対行くべき理由ベスト3
- まるい形をした珍しい教会である点。
- 街の中心部にあり徒歩で観光しやすい点。
- カトリックの”殉教”の教えを学ぶことが出来る点。
「サント・ステファノ・ロトンド教会(Basilica di Santo Stefano Rotondo/バジリカ・ディ・サント・ステファノ・ロトンド)」は、コロッセオなどのあるローマのチェリオ地区にある円形の教会です。出入り口が通りに面していない為、観光客でごった返すことが少なく、ゆっくりと館内を楽しむことが出来る点が◎(注:館内にはカトリックの”殉教”にまつわる絵画が30枚以上飾られています。記事を読んでニガテだと思った方は、観光を控えましょう)。
サント・ステファノ・ロトンド教会 押さえておくべき魅力とは?
隠れ家のような「出入口」
サント・ステファノ・ロトンド教会は大通りに面していません。出入り口はサント・ステファノ・ロトンド通り(Via Santo Stefano Rotondo)沿い。車が片側しか通行できないような、細道を少し進むと石の壁に「CHIESA S.STEFANO ROTONDO」と書かれた出入り口が見つかりますのでそこをくぐって中へ進みましょう。少し歩くと御覧のような建物が見えてきます。
円形のユニークな「館内」
出入り口付近の外観からは想像がつきませんが、中に入ると、まるでコロッセオを彷彿とさせる円形の空間が広がっています。この独特な形は、エルサレムのゴルゴダの丘にある”聖墳墓教会(伊:Basilica del Santo Sepolcro)”の形を真似て制作されたもの。私はエルサレムへは行ったことがないのですが、以前聖墳墓教会の写真を見た所、なるほど、確かにとてもよく似た形をしていました。
モザイク画が美しい「礼拝堂」
館内は円形の外周に沿って、等間隔に4か所、礼拝堂が設けられています。こちらは館内でも特に目を引く「聖プリモと聖フェリチアーノに捧げられた礼拝堂(Cappella dei santi Primo e Feliciano)」。半月状の部分にモザイクで描かれているのが聖プリモ(左)と聖フェリチアーノ(右)で、中央にはイエスさまの姿も見られます。
木製の「モニュメント」
館内でモザイク画の次に目を引く、大きな木製のモニュメント。これは1613年に、ローマでパン屋を営んでいたスウェーデン人のヨハン・ゲントナー(Johann Gentner)が設置した、天蓋付きのお堂(伊:タベルナコロ)です。元々は円形の中央にあったのですが、現在は外側の通路上に飾られています。サンピエトロ大聖堂を彷彿とさせる、細かな装飾が見どころ。
聖人たちの「殉教の絵画」
教会の外周には、壁に沿ってたくさんの絵が飾られています。枚数は全部で34枚。ニッコロ・チルチニャーニ(Niccolò Circignani)が1582年から1583年にかけて描いた、聖人たちの殉教(カトリックの教えのために自らの命を絶つこと)に関する作品群で、(私は正直得意ではないのですが)多くのカトリック教徒が、これを見るためにこの地を訪れます。
サント・ステファノ・ロトンド教会 是非食べてほしい逸品
Spuntature di maiale
「スプンタトゥーレ・ディ・マイアーレ」は豚肉のスペアリブのこと。”スプンタトゥーレ”がスペアリブ(豚のあばらの部分)、”マイアーレ”が豚を指します。トマトソースやソーセージ(サラミ)などと一緒に煮込んだ料理がローマではよく食べられており、コクがあってとっても美味しいです。是非見かけたら召し上がってみて下さい。なお、スプンタトゥーレは”ロスティッチャーナ(Rosticciana)”や”コスティーネ(Costine)”と呼ばれることもあります。
サント・ステファノ・ロトンド教会ワンポイントアドバイス
「教会のある”チェリオ地区”」
サント・ステファノ・ロトンド教会の正式名称は「Basilica di Santo Stefano Rotondo al Celio(チェリオ地区にあるサント・ステファノ・ロトンド教会)」。チェリオ地区(Celio)は丘になっていて、ちょうど麓の辺りにはコロッセオもあります。丘…といっても緩やかなアップダウンなので、是非天気の良い日は周辺も散策してみてください。
サント・ステファノ・ロトンド教会での注意点
- 冬季:火曜から日曜は10時から13時、14時から17時迄開いています。
- 夏季:火曜から日曜は10時から13時、15時半から18時半迄開いています。
- 月曜休館です。
サント・ステファノ・ロトンド教会は入口が分かりにくいのでご注意。さいあく(円形のため)一周すれば出入り口を発見することが出来ますが、その際は車に気を付けて目的地へ向かいましょう。
まとめ
私は初めてサント・ステファノ・ロトンド教会に行った時、殉教の絵画を直視することが出来ず、全体の雰囲気とモザイク画のみ見学し、さっさとその場を後にしてしまいました。今ではたくさんの教会を訪問し、殉教にまつわる絵画にも抵抗が無くなりましたが、もし少しでもニガテだと思った方は、特に食事の後や体調が優れない時は見学をお控えください。(とはいえ、ローマの中でもかなり珍しい円形の教会は一見の価値あり!少しでもご興味があれば是非足を運んでみてくださいね!)
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