ローマで新しい教会といえば、いつだってココ!ヌォーヴァ教会
ヌォーヴァ教会に行ってきました!
悠久の都ローマには「新しい(ヌォーヴァ))」の名を冠した、なんとも不思議な教会があります。場所はナヴォナ広場やパンテオンのすぐそば!その由来とは、正体とは?!詳しくご紹介します。
ヌォーヴァ教会とは?絶対行くべき理由ベスト3
- パンテオンやナヴォナ広場から徒歩10分圏内である点。
- 名画の数々を無料で鑑賞できる点。
- 目の前の広場や周辺の建物も、とびきり美しい点。
「ヌォーヴァ教会(Chiesa Nuova/キエーザ・ヌォーヴァ)」は、正式名称を「Chiesa di Santa Maria in Vallicella(キエーザ・ディ・サンタ・マリア・イン・ヴァリチェッラ)」といいます。ここは「サンタ・マリア(聖母マリア)」に捧げられた教会。教会内の名画に加え、目の前に広がる同名の広場(ヌォーヴァ教会広場)や、すぐ横にあるフィリッピーニ祈祷所の美しさも見逃せません。
ヌォーヴァ教会 押さえておくべき魅力とは?
聖母マリアとフィリッポ・ネリが描かれた天井画
ヌォーヴァ教会の建設発起人は、フィリッポ・ネリという人物。彼は当時、若者たちの宗教離れを食い止めるべく策を打ったことが評価され、ヌォーヴァ教会の設立を許されました。死後聖人となったフィリッポ・ネリ。彼の姿が最も美しく描かれているもののひとつが館内の天井画です。ピエトロ・ダ・コルトーナ(Pietro da Cortona)が20年近くかけて描き上げた傑作。写真下にフィリッポ・ネリの姿が確認できます。
Cappella di San Filippo Neri
「フィリッポ・ネリをより近くで見たい」という方は、1600年から1606年にかけてつくられた、聖フィリッポ・ネリの礼拝堂(カッペッラ・ディ・サン・フィリッポ・ネリ)へどうぞ。こちらには、よりわかりやすい聖フィリッポ・ネリと聖母マリアを描いた作品(イタリアの有名な画家、グイド・レーニによる作品のコピーです)が飾られています。モザイク画で描かれた傑作。大理石やアメジスト、ラピスラズリなどを贅沢に使った祭壇も見逃せません。
Cappella della Pietà
館内右手にある「ピエタ礼拝堂(カッペッラ・デッラ・ピエタ)」。ここにもイタリアを代表する有名な画家の作品があります。それは…カラヴァッジオ。こちらの作品も彼の死後、数奇な運命を辿り、現在本物はバチカンにて所蔵されているのですが、もとはここ、ヌォーヴァ教会のために描かれた一枚とだけあって、わざわざ聖地巡礼にやってくる人も少なくありません。ちょっとグロテスクな絵ですので、閲覧ご注意。
ルーベンスの祭壇画
ヌォーヴァ教会の主祭壇にはなんとルーベンスの絵画が飾られており、これを目的にこの地を訪れる人も少なくありません。ルーベンスといえばフランダースの犬の主人公ネロが大好きだった画家。1606年から1608年にかけて、ローマ暮らしをしていた際に描いた作品で、聖母マリアとイエスさまの下には、ローマ教皇やローマにちなんだ聖人たちが描かれています。
Oratorio dei Filippini
「フィリッピーニ祈祷所(オラトリオ・デイ・フィリッピーニ)」はヌォーヴァ教会の正面左にある美しい建物。イタリアを代表する建築家フランチェスコ・ボッロミーニ(Francesco Borromini)の設計で1637~67年にかけて建設されました。すぐ裏手にあるボッロミーニの時計塔(Torre dell’Orologio di Borromini)も有名。中に入ることは出来ませんが、是非、優雅な曲線美を外からお楽しみください。
ヌォーヴァ教会 是非食べてほしい逸品
Pizzeria Da Baffetto
「ピッツェリア・ダ・バフェット」は日本のテレビ番組などで紹介されることも多い、ローマピザの有名店。イタリアっぽいピザ…とはやや雰囲気が異なるのですが、ここでしか食べられない独特の味が病みつき必至です。一番人気は、店の名を冠した「ピッツァ・バフェット(Pizza baffetto)」。教会から1-2分の距離なので、お食事を別の場所でとられる予定の方も、是非お店の雰囲気だけでも覗いてみてください。
ヌォーヴァ教会ワンポイントアドバイス
「新しい教会の由来」
ヌォーヴァ教会の建設が始まったのは1575年。決して「新しい」教会とも言い切れないのですが、イタリアでは「キエーザ・ヌォーヴァ(新しい教会)」の名で慕われています。理由はここが聖フィリッポ・ネリがつくった「オラトリオ会」の本部として建てられたものだから。オラトリオ会は、当時ローマ教皇らが頭を悩ませていた人々の宗教離れ問題に新しい風を吹かせた組織。ゆえに「新しい」という名を冠しています。
ヌォーヴァ教会観光での注意点
- ローマ・テルミニ駅(中央駅)から3キロ強離れています。
- 12時から17時は閉まっています。
- 日に4-5回ミサの時間があります。
ヌォーヴァ教会は周りに地下鉄(電車)の駅がありません。また12時から17時は閉まっています。見学を検討されている方は、移動手段や巡る順番などを事前に計画立てておくと安心です。
まとめ
無料で見学可能なヌォーヴァ教会。お昼は扉を閉めていますが、夜は20時近くまで見学することが出来ます。周辺には人気のレストランも多いので、夕食前の観光などにもってこい。特に夏のローマは日の入りが21時前後なので、夕方、日が陰って涼しくなってから行くのもアリ。中心部ほど観光客でごった返していないので、ゆっくり教会と向き合うことができます。
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