古代から続く悠久の景色。ローマ、マッジョーレ門に行ってみた!
マッジョーレ門に行ってきました!
ローマの街を歩いていると、時々遺跡のような不思議ながれきの塊を目にすることがあります。それらの中から今回はマッジョーレ門広場にある塊(!?)「マッジョーレ門」についてご紹介します。
マッジョーレ門とは?絶対行くべき理由ベスト3
- 凱旋門のような美しい形を堪能できる点。
- 教会巡りとセットで観光しやすい点。
- ローマの昔を知る手がかりを入手できる点。
「マッジョーレ門(Porta Maggiore/ポルタ・マッジョーレ)」はローマ・テルミニ駅から20分ほど歩いた所にある古代ローマ時代の門です。門の周辺には、サンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂等、有名な教会がたくさんあるので、セットでの観光にも◎知らないと通り過ぎてしまうような岩の塊ですが、此処にはローマの歴史がぎゅっと濃縮されています。
マッジョーレ門 押さえておくべき魅力とは?
由来となった「大聖堂」
「壮大」なことを表すイタリア語「マッジョーレ(Maggiore)」。マッジョーレ門は諸説ありますが、その壮大さとともに、近くにカトリックの重要な聖堂であるサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂(写真)があったことから、この名が付いたと言われています。大聖堂までは歩いて約20分。マッジョーレ門周辺で最も見応えのある観光スポットのひとつですので、是非セットで訪ねてみてください。
白亜の「プラエネスティーナ門」
遺跡のような茶色の岩壁が続くマッジョーレ門周辺で、最も門らしい姿を見せてくれているのが、門の北西側に広がるマッジョーレ門広場(Piazza di Porta Maggiore)から望む、写真の景色です。これは西暦52年にローマ皇帝クラウディウスの指示で建設された部分。建設当時は「プラエネスティーナ門(Porta Praenestina)」と呼ばれていました。
門の横の「穴」
さて、門の反対側にまわって、ラビカノ広場(Piazzale Labicano)側から先ほどのプラエネスティーナ門部分を見ると…右手に不思議な建物が見て取れます。これはなんとお墓。しかも、紀元前30年頃のものなんです(門の完成よりだいぶ前!)。名前は「エウリュサケスの墓(Sepolcro di Eurisace/セポルクロ・ディ・エウリーザス)」。なんと当時大成したパンやさんのお墓で、丸穴の上にはパンづくりにまつわる彫刻も見て取れます。
門の上の「空洞」
門の上にも不思議な光景が広がっています。碑文がぎっしり刻まれたトンネルのような細長い空間。これ、実は水道橋の遺跡なんです。2つの穴は上が新アニオ水道(Anio Novus)、下がクラウディア水道(Aqua Claudia)。2つが完成した時、記念の意味で、水道橋の下部分に凱旋門(プラエネスティーナ門)が建設されました。
どこまでも続く茶色の「アーチ」
ということで、元々は立派な白の「凱旋門」として存在していたマッジョーレ門。現在この地へ行くと、左右に御覧のような色違いの岩壁が続いています。岩壁は3世紀後半にローマ皇帝アウレリアヌスの指示でつくられた城壁(アウレリアヌス城壁)。アウレリアヌスは、予算をかけずに最速で城壁建設を行うべく、周辺の建物を活かした城跡づくりを行い、この時、プラエネスティーナ門は城壁の一部として組み込まれました。
マッジョーレ門 是非食べてほしい逸品
Trattoria Da Danilo
「トラットリア・ダ・ダニーロ」はマッジョーレ門から10分ほど歩いた所にあるレストラン。周辺はレストランやショップなどが連なる賑わいのあるエリア。地下鉄の駅も近くに2つあるため、観光前後に立ち寄りやすいと思います。一通りのイタリア料理を食べることが出来て◎特にカルボナーラ(12ユーロ)が人気でほとんどのテーブルに置かれている人気メニューですのでご賞味ください。
マッジョーレ門ワンポイントアドバイス
「マッジョーレ門が組み込まれたアウレリアヌス城壁」
270年頃からローマの街を守るべく築かれたアウレリアヌス城壁。なんとその後、城壁は1800年代後半まで使用されていて、ローマ市の市境にも設定されていました。ということで、今日でも割と多くの部分が現存しているという恐るべき城壁。時間があれば朝ランやお散歩コースとして巡ってみるのもオススメです♪
マッジョーレ門観光での注意点
- 交通事故にご注意ください。
- 訪問は出来るだけ明るいウチに終えましょう。
- 夏は熱中症にご注意を。
門の周辺は車、バイク、トラムの往来が激しいです。治安の観点からも訪問は日が出ているウチに済ませましょう。周辺に高い建物がないので、夏は熱中症などにご注意ください。
まとめ
マッジョーレ門はローマ市内に現存する門の中でも比較的保存状態が良く、大変見応えがある門のひとつです。博物館や教会などと違って、24時間365日、いつでも見学に出かけられるのが◎年末年始で観光スポットが軒並みクローズしていた時や、時差ボケで早く起きてしまった朝は、是非マッジョーレ門までお散歩に出かけていってみてください。
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