黒い聖母に会える。クレモナ、サンタッボンディオ教会

黒い聖母に会える。クレモナ、サンタッボンディオ教会|イタリア観光ガイド

サンタッボンディオ教会に行ってきました!

ミラノを州都に持つ、ロンバルディア州の都市クレモナ。クレモナ駅から徒歩約20分のところにある「サンタッボンディオ教会」は、クレモナの優雅な雰囲気を味わうことが出来る、素敵な教会です。

サンタッボンディオ教会とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. 修道院と教会を一気に楽しめる点。
  2. 黒い聖母(ロレートの聖母)を見学できる点。
  3. クレモナを代表する画家の作品が見られる点。

「サンタッボンディオ教会(Chiesa di Sant’Abbondio/キエーザ・ディ・サンタッボンディオ)」は、クレモナ駅から歩いて約20分のところにある教会。教会と修道院、聖域(信仰の場)が合体した非常に大きな施設で、中では貴重な黒い聖母像や、クレモナを代表する画家、ジュリオ・カンピが手掛けた美しい祭壇画を楽しむことが出来ます。

サンタッボンディオ教会 押さえておくべき魅力とは?

サンタッボンディオ広場とモニュメント

サンタッボンディオ広場(Piazza Sant’Abbondio)にあるサンタッボンディオ教会。広場自体は駐車場スペースほどのこじんまりとした場所なのですが、穏やかで心地良い空間です。すぐ近くを通る「ジャコモ・マッテオッティ広場通り(Corso Giacomo Matteotti)」から教会方面にのびる「ラウレターノ通り(Vicolo Lauretano)」へ入る道の入り口にあるモニュメント(聖母子像)にご注目。そっくりなものが教会の扉にもあしらわれています。

隣り同士に建つ複合施設

教会は複数の施設から構成されています。左手の扉はベネディクト会(カトリックの修道会のひとつ)の修道院への入り口。右手の扉は教会への入り口。ラウレターノ通りの聖母子像とそっくりのものが飾られている扉は、さらに右手にあります。目の前まで来ると少々わかりにくいですが、修道院と教会との間には、ロマネスクゴシック様式の美しい鐘楼も設置されていますので、お見逃しなく。

華やかな本堂

こちらは教会の内部の様子。突き当たりにある中央祭壇に飾られた祭壇画は、ジュリオ・カンピ(Giulio Campi)が1527年に手掛けた「王座の聖母と聖ナザリオと聖チェルソ(Pala della Vergine in trono con i Santi Nazaro e Celso)」です。クレモナ出身で、画家としても建築家としても活躍したジュリオ・カンピ。本作は25歳の時に描かれた、彼の初期の代表作の一つです。

黒い聖母

教会の右側には「ロレートの聖域(Santuario Lauretano)」という礼拝堂のような場所があります。これは聖母マリアやイエスさまたちが暮らしていた家がある、マルケ州の都市ロレート周辺で信仰されている「黒い聖母」を祀っている場所。当時、現地までなかなかいくことの出来なかった信者たちのために、イタリア各地にこのような施設がつくられました。

壮大な回廊

最後は教会の北側に広がる回廊をご紹介します。ベネディクト会によって10世紀に建てられた修道院。回廊はその後、16世紀中頃に追加されたもので、当時ローマで話題を博していた「ブラマンテの回廊」の影響を多分に受けています。奥にはサンタッボンディオ教会の歴史などをまとめた博物館も設けられています(但し開館日が限定的)ので、チャンスがあれば立ち寄ってみてください。

サンタッボンディオ教会 是非食べてほしい逸品

Salame Cremona

「サラメ・クレモナ(クレモナ・サラミ)」はその名の通り、クレモナで作られているサラミのこと。厳しい基準をクリアした素材を使用して作る絶品サラミ。一般的なサラミと一緒で、ナイフで切ってそのまま食べるもよし、パンなどに挟んで食べてもおいしいです。「にんにく入り(Con aglio)」と「にんにくなし(Senza aglio)」があるのでお好みでお選びください。

サンタッボンディオ教会ワンポイントアドバイス

「施設の名前エトセトラ」
複数の施設から成るサンタッボンディオ教会。教会本体は「Chiesa(キエーザ)」黒い聖母のある場所は「Santuario Lauretano(サントゥアリオ・ラウレターノ)」修道院は「Convento(コンヴェント)」回廊は「Chiostro(キオストロ)」博物館は「Museo Lauretano(ムゼオ・ラウレターノ)」と呼ばれています。道に迷った際は、お役立てください。

サンタッボンディオ教会観光での注意点

サンタッボンディオ教会での注意点
  1. 毎日8時半から19時迄開いています。
  2. 入場無料です。
  3. 博物館は開館日が限定的です。

現在教会付属の博物館(Museo Lauretano)は第二日曜日の15時半から18時の間のみ開いています。今後変更になる可能性は多分にありますので、見学を希望される方は最新情報を現地やHPにてご確認ください。

まとめ

バイオリンの街として世界的に有名なクレモナ。それらにまつわる観光スポットを巡るのも良いですが、市内には美しい教会もたくさんあります。もし半日から一日、自由時間がある方は是非教会巡りも楽しんでみてください。サンタッボンディオ教会は、観光の中心地、コムーネ広場(Piazza del Comune)からも徒歩10分弱で行くことが出来ます。

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