ピエモンテ州ヴァラッロのサクロ・モンテ、バジリカ・デッラッスンタ

ピエモンテ州ヴァラッロのサクロ・モンテ、バジリカ・デッラッスンタ|イタリア観光ガイド

バジリカ・デッラッスンタに行ってきました!

ピエモンテ州トリノから北東方面へ車で約2時間。お隣ロンバルディア州のほど近くにある街ヴァラッロ(ヴァラッロ・セシア)にはカトリック教徒憧れの聖地のひとつ「ヴァラッロのサクロ・モンテ」があります。

バジリカ・デッラッスンタとは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. ヴァッラロのサクロ・モンテの1つを巡れる点。
  2. イタリア世界遺産の1つである点。
  3. 美しくダイナミックなカトリックの世界に触れられる点。

「バジリカ・デッラッスンタ(Basilica dell’Assunta)」は、イタリア世界遺産のひとつ、ヴァッラロのサクロ・モンテ(聖なる山)を構成する、最も重要な建物の1つです。ヴァッラロのサクロ・モンテは「ピエモンテ州とロンバルディア州のサクリ・モンティ(Sacri Monti del Piemonte e della Lombardia)」の1つとして2003年に世界遺産登録を果たしており、敷地内ではダイナミックなカトリックの世界に触れることが出来ます。

バジリカ・デッラッスンタ 押さえておくべき魅力とは?

聖地へと続く登り道

「サクロ・モンテ(複数形はサクリ・モンティ)」は日本語にすると”聖なる山”という意味になります。…ということでヴァッラロのサクロ・モンテの中にあるバジリカ・デッラッスンタへ行くには、山(小高い丘)を登る必要があります。道が整備されているのでふもとから歩いて行ってもよいですし、ケーブルカー(Funivia Sacro Monte/フニヴィア・サクロ・モンテ)を使うのも効率的。約80秒で、一気にバジリカの前まで向かうことが出来ます(往復券のみ、1回5ユーロです)。

45もある礼拝堂たち

ヴァラッロのサクロ・モンテは、1481年にフランシスコ会の修道士、ベルナルディーノ・カイミ(Bernardino Caimi)によって開発が進められたもの。ここを訪れることで、遠く離れたエルサレム(当時、オスマン・トルコの勢力拡大によって巡礼するのが困難になっていました)巡礼の疑似体験(疑似巡礼)を出来るようにしよう!と整えられたもので、敷地内には45つの趣の異なる巡礼施設が設置されています。

最も華やかな巡礼施設、バジリカ・デッラッスンタ

45の巡礼施設の中で、最も威厳を放っているのが「バジリカ・デッラッスンタ(聖母被昇天の大聖堂)」です。1614年に建設がスタートし、1713年に完成。ファサード(正面口)はその後も改修や拡張工事が続き、現在私たちが見ることの出来る白亜の美しい姿は、1891年から1896年にかけて、整えられた姿です。聖母マリアにまつわる金色のパネルや、ジョヴァンニ・チェルーティ(Giovanni Ceruti)が設計したブロンズ製の扉がポイント。

絢爛豪華な、クーポラ

館内で最も見ごたえのあるものの1つが、中央祭壇上のクーポラ(丸屋根)です。さすがは45つの中で、最も大きな巡礼施設。ジョヴァンニ・ステファノ・ダネディ(Giovanni Stefano Danedi)兄弟が手掛けた500以上ものプット(赤ちゃん天使)が描かれた素晴らしい天井画の先には、約140体もの陶器の彫像が華やかに彩ります。

中央祭壇と、館内の宝物たち

中央祭壇は、トリノの世界遺産建築なども多く手掛けた巨匠、ベネデット・アルフィエリ(Benedetto Alfieri)によるもの。地下聖堂(クリプタ)には、ベルナルディーノ・カイミがコンスタンティノープル(現イスタンブール)の聖ソフィア大聖堂(現:アヤソフィア)から持ち帰ってきた、眠る聖母の像(Vergine dormiente)が安置されています。

バジリカ・デッラッスンタ 是非食べてほしい逸品

Costolette d’agnello

「コストレッテ・ダネッロ(子羊のコストレッテ)」は、平たく言うと、子羊を使ったのスペアリブのようなお料理。”コストレッテ”とはイタリア語で「あばら骨付きのロース肉」のことで、食べやすく華やかな一品として人気があります。特にカトリック教徒は、イースターシーズンに子羊を食べる習慣があるため、春先にレストランに行くとコースメニューの一品でお目にかかることがあるかもしれません。

バジリカ・デッラッスンタ ワンポイントアドバイス

「ピエモンテ州とロンバルディア州のサクリ・モンティ」
世界遺産「ピエモンテ州とロンバルディア州のサクリ・モンティ」は、北イタリアのピエモンテ州とお隣、ロンバルディア州に渡って設置された9つのサクロ・モンティ(聖なる山たち)のこと。15世紀から16世紀にかけて整えられたもので、全て巡ればエルサレムやパレスチナといった、当時巡礼が困難だった場所へ行ったのと、同等の価値を得ることが出来るとされていました。

バジリカ・デッラッスンタでの注意点

バジリカ・デッラッスンタでの注意点
  1. 毎日8時半から12時20分、14時15分から18時半(冬季は17時半)迄開いています。
  2. ケーブルカーを利用する場合1回(往復券のみ)5ユーロです。
  3. 徒歩で向かう場合、ふもとから約40分前後かかります。

45の施設は全て道が整備されているので、ゆっくり時間をとって1つ1つ巡るのも良いでしょう。ケーブルカーは約15分に1本の間隔で往復しているので、時間がない方はそれらを使うのも◎

まとめ

バジリカ・デッラッスンタはヴァラッロのサクロモンテの中でハイライトに当たる場所。無料で見学することが出来、周辺にも残りの施設の多くが点在しているので、一気に複数の巡礼スポットを巡ることが出来ます。トリノやミラノから向かう方は、近郊の町ヴェルチェリ(Vercelli)まで電車で行き、そこからバスを利用するのが◎決してアクセスが良い場所とはいえませんが、少しでもご興味があれば、是非足を運んでみてください。

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