ムラーノ島。ヴェネツィア、サン・ピエトロ・マルティーレ教会

サン・ピエトロ・マルティーレ教会へ！

ヴェネツィアの離島「ムラーノ島」にある「サン・ピエトロ・マルティーレ教会」。「ムラーノ島の観光はどこがオススメ⁉」という方に、ぜひともオススメしたい、美しい教会の見どころをご紹介します。

サン・ピエトロ・マルティーレ教会とは？絶対行くべき理由

「サン・ピエトロ・マルティーレ教会(Chiesa di San Pietro Martire/キエーザ・ディ・サン・ピエトロ・マルティーレ)」は、ヴェネツィアにある離島「ムラーノ島」の中にある教会。島内でも有数の宝物を所蔵する教会ゆえ、一年中たくさんの人がこの地を訪れます。館内にあるヴェネツィアを代表する画家たちの名画は必見。島の特産品である、ヴェネツィアン・グラスを使ったシャンデリアも見逃せません。

サン・ピエトロ・マルティーレ教会 魅力とは？

運河沿いに立つレンガの教会

サン・ピエトロ・マルティーレ教会まではヴェネツィアの陸の玄関口「ヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅（Stazione di Venezia Santa Lucia）」から水上バスに乗ってアクセスします。水上バスが停車する、コロンナ停留所（Murano Colonna）から約6分。運河沿いの建物は、ヴェネツィア本島りも小ぶりのものが多く、広い空の下で運河のせせらぎを楽しみながら教会に向かうことができます。

味わいのある中近世の建物

ドミニコ会（カトリックの修道会のひとつ）の修道士たちのもと、1348年に建設がスタートしたサン・ピエトロ・マルティーレ教会。15世紀に大火に見舞われたため、現在私たちが見ることの出来る姿は、1511年に再建された時のものがベースになっています。左手奥には同時期に建てられた立派な鐘楼も。長い長い中央通路は、教会右手をはしる運河沿い（Laguna Veneta）からも、そのスケールを味わうことが出来ます。

館内の誇る名画①

館内での見どころその①はヴェネツィア史上最も偉大なる画家のひとり、ジョヴァンニ・ベッリーニ（Giovanni Bellini）によって描かれた「バルバリーゴ祭壇画（Pala Barbarigo）」です。ヴェネツィアのドージェ（国家元首）アゴスティーノ・バルバリーゴ（Agostino Barbarigo）に捧げられた一枚。聖母マリアやイエスさまたちの中に、しっかりとアゴスティーノ・バルバリーゴの姿も描き込まれています（左下）。

館内の誇る名画②

見どころ名画その②は、こちらもヴェネツィアを代表する画家、ティントレット（Tintoretto）の「キリストの洗礼（Battesimo di Cristo）」です。通路右手、バルバリーゴ祭壇画のすぐお隣に飾られた一枚（バルバリーゴ祭壇画は”祭壇画”の名を冠していますが、祭壇には飾られていません）。目の前に吊るされたムラーノ島の名産品、ヴェネツィアン・グラスで出来たシャンデリアも必見です。

中央祭壇の風景

最後は中央祭壇のご紹介。左右に飾られているバルトロメオ・レッテリーニ（Bartolomeo Letterini）の巨大絵画「カナの婚礼（右）」「パンと魚の奇跡（左）」が必見です。どちらもイエスさまが起こした奇跡にまつわる宗教画。教会ではセットで飾られることも多い華やかな作品で、2枚に囲まれるように、中央に大きな十字架が掲げられています。

サン・ピエトロ・マルティーレ教会 是非食べてほしい逸品

Osteria Al Duomo

「オステリア・アル・ドゥオーモ」は教会から10分ほど歩いた所にあるレストラン（オステリア）。ムラーノ島のシンボルであるサンティ・マリア・エ・ドナート教会（Basilica di Santa Maria e Donato）の川向いにあるため、教会の美しい佇まいを見ながら食事が出来る点も魅力です。ピザやパスタ、シーフードなど一通りのイタリア名物が食べられるので◎。是非覗いてみてください。

サン・ピエトロ・マルティーレ教会 ワンポイント

「San Pietro Martireとは」
「サン・ピエトロ・マルティーレ」は日本語にすると「殉教者聖ペトロ」という意味。教会のシンボルである「ヴェローナの聖ペトロ」を指しています。ドミニコ会の修道士として知られる彼。ムラーノ島が属するヴェネト州の都市、ヴェローナで生まれ（ちょっと不気味ですが）頭と胸に武器が刺さった姿がよく描かれます。

サン・ピエトロ・マルティーレ教会での注意点

教会は入場無料。電車でヴェネツィア入りされる方は、教会がヴェネツィア・サンタ・ルチーア駅のあるヴェネツィア本島とは違う島にある点を考慮し、時間に余裕を持って見学するようにしましょう。

まとめ

2度め、3度めのヴェネツィア旅行の際は是非足を伸ばしてほしいムラーノ島。ヴェネツィア本島からは水上バスで15分ほどでアクセス出来、本島とはまた違ったのんびりとした風景が広がっています。徒歩で巡れるコンパクトサイズな点も魅力。特産品のヴェネツィアン・グラス(イタリアではムラーノ・ガラスとも言われます）を見つつ、楽しいひと時をお過ごしください。