趣の異なる2つの神聖な場所。ナポリ、カラッチョロ礼拝堂

趣の異なる2つの神聖な場所。ナポリ、カラッチョロ礼拝堂|イタリア観光ガイド

カラッチョロ礼拝堂に行ってきました!

ナポリ市内にあるサン・ジョヴァンニ・ア・カルボナーラ教会。館内にはナポリの名門貴族、カラッチョロ家ゆかりの2つの有名な礼拝堂があります。一体どんな場所なのか!?詳しくご紹介します。

カラッチョロ礼拝堂とは?絶対行くべき理由ベスト3

おすすめのポイント
  1. サン・ジョヴァンニ・ア・カルボナーラ教会とセットで見学出来る点。
  2. 趣の異なる2つの礼拝堂を楽しめる点。
  3. カラッチョロ家の栄華に触れることが出来る点。

サン・ジョヴァンニ・ア・カルボナーラ教会(Chiesa di San Giovanni a Carbonara)の中にある、カラッチョロ家ゆかりの2つの礼拝堂(カラッチョロ・ディ・ヴィーコ礼拝堂とカラッチョロ・デル・ソーレ礼拝堂)。いずれも教会内の礼拝堂の中でも群を抜いて贅を尽くしたとっておきの場所で、これを見るためだけに、教会を訪れる人も少なくない程の観光スポットです。

カラッチョロ礼拝堂 押さえておくべき魅力とは?

隠れ家のような、館内への入口

カラッチョロ礼拝堂はサン・ジョヴァンニ・ア・カルボナーラ教会の中央祭壇付近にあります。ということで、まずはサン・ジョヴァンニ・ア・カルボナーラ教会の中へ入らなければならないのです…が、入口がとってもわかりにくい!宮廷建築家として名を馳せた、フェルディナンド・サン・フェリーチェ(Ferdinando Sanfelice)が手掛けた美しい階段の先にご覧のようなゲートがありますので、まずはそこを目指しましょう。教会への入口は、ゲートを抜けるとまもなく目の前に現れます。

Capplla Caracciolo di Vico

カラッチョロ家の礼拝堂は2つあり、いずれも教会の中央祭壇付近から入ることができます。祭壇左手からアクセスできるのが「カラッチョロ・ディ・ヴィーコ礼拝堂(カペッラ・カラッチョロ・ディ・ヴィーコ)」。1514年~1516年にかけて、ガレアッツォ・カラッチョロ・ディ・ヴィーコ(Galeazzo Caracciolo di Vico)の指示で整えられた、彫刻と床のタイルが美しい礼拝堂です。

礼拝堂の中にあるお墓たち

こちらは入り口から見て左手にあるガレアッツォのお墓。対になる位置には、ニコラントニオ・カラッチョロ(Nicolantonio Caracciolo)のお墓があります。いずれもジョヴァンニ・ドメニコ・ダウリア(Giovanni Domenico D’Auria)らによって16世紀中頃から後半にかけて制作されたもので近くで見ると彫刻のひとつひとつがまるで生きているかのような躍動感に溢れています。ついついフロアの様子に目が行きがちですが、天井のクーポラ(丸屋根)も見事なのでお見逃しなく!

Capplla Caracciolo del Sole

そして教会の中央祭壇奥にあるのが、館内最大の目玉「カラッチョロ・デル・ソーレ礼拝堂(Capplla Caracciolo del Sole/カペッラ・カラッチョロ・デル・ソーレ)」です。建設が始まったのは、カラッチョロ・ディ・ヴィーコ礼拝堂よりも100年程早い1427年。しかし紆余曲折あり、なかなか完成に至らず…。1688年には大地震にも見舞われ、現在の姿は、大半がその後に整えられたものとなります。壁一面を覆うフレスコ画は圧巻の見ごたえ。

セルジャンニ・カラッチョロの霊廟

入り口正面にある大きなモニュメントは、建設を指示したセルジャンニ・カラッチョロ(Sergianni Caracciolo)の霊廟。対になる位置には、大きな「聖母戴冠」のフレスコ画があり、それを囲むように次々と聖母マリアの生涯にまつわるストーリーが展開されています。「受胎告知」などは有名な宗教画のモチーフなので、見ればどれかわかる方もいらっしゃるかもしれません。是非、1つ1つゆっくりとご鑑賞ください。

カラッチョロ礼拝堂 是非食べてほしい逸品

Pasticceria Poppella

「パスティッチェリア・ポッペッラ」は、最近ナポリで話題のふわふわクリームパン「フィオッコ・ディ・ネーヴェ(雪の結晶)」が有名なお菓子屋さん。市内に何店舗か出店しており、カラッチョロ礼拝堂周辺では、ムゼオ駅(Museo)のスグそばにお店があります。店内はガラスケースに美味しそうな生菓子がたっくさん!お値段もお手頃なので、是非覗いてみてください。

カラッチョロ礼拝堂ワンポイントアドバイス

「フレスコ画に描かれたもうひとつの物語」
聖母マリアの生涯について描かれたカラッチョロ・デル・ソーレ礼拝堂の壁画。下の部分に、俗世を離れて隠遁生活を送るカトリック教徒たちの様子が6枚に渡って描かれています。例えば、上で紹介したフレスコ画を全面に写した写真。上が聖母マリアの誕生のシーン、下が隠遁生活を送るカトリック教徒たちの様子(6場面め)が描かれているのがわかります。

カラッチョロ礼拝堂観光での注意点

カラッチョロ礼拝堂観光での注意点
  1. 月曜は9時から13時迄開いています。
  2. 火曜から土曜は9時から18時迄開いています。
  3. 教会の中からのみアクセス可能です。

礼拝堂はサン・ジョヴァンニ・ア・カルボナーラ教会の館内からのみアクセス出来ます(入場無料)。入口の前に大きな階段があるので、車いすや杖でいらっしゃる方はご注意ください。

まとめ

ちなみにカラッチョロ・デル・ソーレ礼拝堂の床は、青×白の可愛らしいマヨルカ焼きのタイルが敷き詰められており、写真スポットとして人気があります。シックで彫刻が際立つカラッチョロ・ディ・ヴィーコ礼拝堂と、フレスコ画の渦にどっぷりと浸れるカラッチョロ・ディ・ソーレ礼拝堂。是非隣り合う二つの礼拝堂をゆっくりとお楽しみください。

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