丘の上に建つマダムの邸宅。ナポリ、ヴィラ・フロリディアーナ

ヴィラ・フロリディアーナに行ってきました！

ナポリのヴォメロの丘の上にある邸宅「ヴィラ・フロリディアーナ」。周辺には美しい公園が広がっており、遠くにはナポリ湾の姿も。館内も美術館として公開されているので、見学することが出来ます。

ヴィラ・フロリディアーナとは？押さえておくべきポイントベスト３

ナポリの「ヴィラ・フロリディアーナ（Villa floridiana）」は、ヴォメロの丘の上にある邸宅。周辺はヴィラ・フロリディアーナ公園（Parco della Villa Floridiana）になっていて館内もドゥーカ・ディ・マルティーナ国立陶器美術館（Museo Nazionale della Ceramica Duca di Martina）として一般公開されています。

ヴィラ・フロリディアーナ 魅力とは？

白色の眩しいヴィラの外観

アニエッロ・ファルコーネ通り（Via Aniello Falcone）沿いの入り口から敷地内に入ると、間もなく眼前に真っ白な邸宅が現れます(入口方面の様子はトップ画ご参照)。ヴィラ・フロリディアーナの名前の由来はヴィラ（邸宅）の主、フロリディア公爵夫人に由来するもの。1817年に旦那様である両シチリア王フェルディナンド1世によって購入され、フロリディアーナ公園と共に建設、整備が進められました。

周辺に広がるヴィラ・フロリディアーナ公園

こちらがは邸宅の周りを囲む「ヴィラ・フロリディアーナ公園（パルコ・デッラ・ヴィラ・フロリディアーナ）」の様子。敷地内は邸宅（美術館）を除いて全て無料で見学可能な為、地域の人の憩いの場として、特に週末は多くの人で賑わいます。ちょっと面白いのが、ヴィラの南側（入口と反対側）にある噴水（Fontana）。びっくりするほどたくさんの亀がいて（増えすぎていることが悩みの種だそうなのですが…）、一風変わった光景が楽しめます。

美しい大階段

ヴィラと噴水をつなぐ「階段（Scala/スカーラ）」も園内で特に人気のエリア。フェルディナンド1世の指示で、アントニオ・ニッコリーニ（Antonio Niccolini）によって整えられたもので、両サイドを彩る植物たちは、ドイツ出身の植物学者フリードリッヒ・デーンハード（Friedrich Dehnhardt）によってプロデュースされました。

階段の先に広がるパノラマビュー

亀の噴水の先には素晴らしい「展望台（Terrazza Panoramica/テラッツァ・パノラミカ）」があります。さすがはヴォメロの丘の上。ここへ来るまではアップダウンがあり、結構大変なのですが、この景色を見れば疲れも一気に吹き飛びます。目の前に広がるのはナポリ湾。天気が良いと、40キロほど先にあるカプリ島（青の洞窟で有名な場所です）まで望むことが出来ます。

公園内にある可愛らしいお堂

ヴィラの南西側にある「お堂（Tempio/テンピオ）」も敷地内で人気のエリア。こちらもアントニオ・ニッコリーニによって整えられたもので、イオニア式の柱が印象的な建物です。公園内は保護猫たちのシェルターとしても活用されているため、タイミングが合えばお堂の中で猫がのんびりくつろいでいることも。現在ではいなくなってしまいましたが、当時は動物好きのフロリディア公爵夫人のために、ありとあらゆる動物（トラ、クマetc…）が飼われていたそうです。

ヴィラ・フロリディアーナ 今日の逸品

Bakery & Love Vomero

「ベーカリー・アンド・ラブ・ヴォメロ」はその名の通りヴォメロの丘の上にあるスイーツショップ。イタリアっぽさは少なめなのですが、若者の間で人気のアメリカンスイーツが食べられるとだけあって、多くの人で賑わっています。ピンク×ホワイトのストライプがお店のトレードマーク。店内では見た目も可愛い、映えるスイーツがいただけますので、気になる方はチェックしてみてください。

ヴィラ・フロリディアーナ ワンポイントアドバイス

「フロリディア公爵夫人」
フロリディア公爵夫人は本名をルチア・ミリアッチョ（Lucia Migliaccio）と言います。旦那様が両シチリア王であるにも関わらず王妃の称号を持っていないのは、彼女が元々フェルディナンド1世の愛人だった為。最初の奥様、マリア・カロリーナが亡くなった2か月後、44歳にしてルチアは結婚するのですが（当時、フェルディナンド1世は63歳）貴賤結婚とされたため、結婚後も多くの権利・権力を手にすることは出来ませんでした。

ヴィラ・フロリディアーナでの注意点

美術館への最終入場時刻は16時15分。公園は18時半が最終入場時刻です。毎週火曜、および元旦とクリスマスはお休み。チケットは敷地内のチケット売り場で購入可能です。

まとめ

ヴィラ・フロリディアーナは、丘の上にありますが、公共交通機関を使ってすぐ近く迄行くことが出来ます。地下鉄（Vanvitelli駅）やケーブルカー（Cimarosa駅）からのアクセスが便利。その際は、ドメニコ・チマローザ通り（Via Domenico Cimarosa）の入り口が便利です。ナポリ市内とは雰囲気の異なるのんびりした場所。是非足を運んでみて下さい。