アヴェンティーノの丘に建つ。ローマ、サンタ・サビーナ聖堂

サンタ・サビーナ聖堂に行ってきました！

サンタ・サビーナ聖堂は、ローマ七丘のひとつ、アヴェンティーノの丘の上に建つ歴史ある聖堂です。ドミニコ会の母教会でもある由緒正しき聖堂の内部をたっぷりとご紹介します。

サンタ・サビーナ聖堂とは？絶対行くべき理由ベスト３

「サンタ・サビーナ聖堂（Basilica di Santa Sabina/バジリカ・ディ・サンタ・サビーナ）」は、ローマに七つある丘のひとつ、アヴェンティーノの丘からの眺望とセットで楽しめる、ローマの観光スポットです。ローマ・テルミニ駅から少し距離があるため、観光客でごった返すことが少なく、広い館内や庭園でのんびりとしたひとときを過ごすことが出来ます。

サンタ・サビーナ聖堂 押さえておくべき魅力とは？

聖堂の目印「ライオンの噴水」

サンタ・サビーナ聖堂にはいわゆる正面玄関（ファサード）というものがありません。出入口はピエトロ・ディリリア広場（Piazza Pietro D’Illiria）に面した軒下の扉。入口の右手に大きな噴水（Fontana del Mascherone di Santa Sabina/サンタ・サビーナの仮面の噴水）があるので、これを目印に向かいましょう。噴水の奥には美しい庭園（Giardino degli Aranci）もあります。

豪華な24本の「円柱」

館内に入ると広場以上に開放感あふれる空間に心躍ります。天井は1938年に改修された、かなりモダンなデザイン。元々は、ピエトロ・ディリリア（聖堂前の広場の名前の由来となった人物）が422年から432年の間に自費で建設した建物ゆえ、聖堂自体の歴史はかなり長いのですが、何度も増改築が繰り返されており、中に入ると、どこか近現代的な趣を感じます。

中央祭壇上の「絵画」

すっきりとした館内の中で、最も目を引くのは中央祭壇。特に祭壇上部（アプス）の装飾が華やかで、聖堂全体の良いアクセントになっています。モチーフは聖人と羊たちに囲まれるイエスさま。元々はモザイク画だったようなのですが、その後図柄を保持したまま作り替えられ、現在はヴィンチェンツォ・カムッチーニ（Vincenzo Camuccini）が18世紀に整えた作品になっています。

礼拝堂の「ドーム屋根」

通路を挟んで左右には美しい礼拝堂があります。こちらは向かって左側にあるシエナの聖カタリナ（Santa Caterina da Siena）の礼拝堂。天井にはジョヴァンニ・オダッツィ（Giovanni Odazzi）が18世紀の初めに手掛けた聖カタリナの美しい絵画がみられます。左手の礼拝堂にはフェデリコ・ツッカリ（Federico Zuccari）の手がけた天井画も。こちらも双璧をなす美しさですのでお見逃しなく。

入り口横の「黒い石」

最後は、入口左手にある謎の黒い石をご紹介。一見普通の石に見えますが、立ち止まって写真を撮る人が多い人気スポットなのです。名前は「ラピス・ディアボリ（Lapis Diaboli）」。通称”悪魔の石”と呼ばれているもので、伝説によるとドミニコ会（カトリックの修道会のひとつ）の創立者である聖ドミニコに悪魔が投げたものと言われています。

サンタ・サビーナ聖堂 是非食べてほしい逸品

Picchiapò

「ピッキアポ」は一言でいうと”牛肉のトマト煮込み”のこと。牛肉をカナリ細かく刻んで入れる為、”叩く・殴る”という意味のイタリア語「Picchiare(ピッキアーレ）」から、その名が付いたと言われています（諸説あり）。お店によって叩き具合や、味付けに使う調味料が異なるので、食べ比べてみるのも楽しいですよ！辛みが効いているので、お酒との相性も抜群です。

サンタ・サビーナ聖堂ワンポイントアドバイス

「アヴェンティーノの丘」
サン・サビーナ聖堂の正式名称は「Basilica di Santa Sabina all’Aventino（アヴェンティーノのサン・サビーナ聖堂）」。アヴェンティーノの丘の上に建っていることから、その名が付けられました。アヴェンティーノの丘はローマ・テルミニ駅から直線で4キロ弱ありますが、その分落ち着いた雰囲気を感じることが出来るのでオススメです。

サンタ・サビーナ聖堂観光での注意点

地下鉄の最寄り駅「チルコ・マッシモ（Circo Massimo）」から向かう場合、アヴェンティーノの丘を上がっていくことになります。夏は特に熱中症対策などをしっかりと行いましょう。

まとめ

サン・サビーナ聖堂はアヴェンティーノの丘とセットで楽しむのにぴったり！「ローマ七丘を制覇したい！」という方は、是非隣接する庭園で丘からの景観を楽しみつつ、サン・サビーナ聖堂の中も覗いてみてください。館内は窓がたくさんあって明るい雰囲気。宗教画も少ないので「教会の暗くてちょっと不気味な雰囲気がニガテ…」という方にもオススメです。