穏やかな静寂が心地よい。ボローニャ、コルプス・ドミニ修道院
コルプス・ドミニ修道院に行ってきました!
ボローニャの町の中心部にある「コルプス・ドミニ修道院」。ちょっとマイナーな場所ですが、ボローニャにある一般的な他の教会と同じように、観光客でも中を自由に見学することができます。
コルプス・ドミニ修道院とは?絶対行くべき理由ベスト3
- ボローニャの街中にあり、徒歩で観光しやすい点。
- 観光客が少ないため、じっくり見学できる点。
- コルプス・ドミニについての理解を深められる点。
「コルプス・ドミニ修道院(Monastero del Corpus Domini/モナステロ・デル・コルプス・ドミニ)」は、ボローニャの町の中心部にある修道院。「修道院」と聞くと、何だか入りにくい気がしてしまいますが、見学エリアは主に修道院の中に併設された教会部分。ミサの時間を除けば、他の教会と同じように、自由に見学することができます。
コルプス・ドミニ修道院 押さえておくべき魅力とは?
市内初のクララ会の修道院
タリアピエトレ通り(Via Tagliapietre)に立つコルプス・ドミニ修道院。「修道院」とは、修道士たちが寝食を共にしながら神への祈りを捧げるための場(寮のような所)で、ここ、コルプス・ドミニ修道院はボローニャ初の「クララ会(カトリックの修道会のうちの1つ)」の修道女たち修道院として1480年に約3年かけて、建てられました。
テラコッタの美しい外観
ルネサンス様式で整えられたレンガづくりの外観。現在私たちが見ることの出来る姿は、残念ながら第二次世界大戦後に修復された箇所がほとんどですが、中央扉の周りのテラコッタ(素焼きで仕上げる彫刻作品のこと)の装飾は、15世紀当時の面影を今に残しています。見れば見るほど細かな装飾で彩られたアーチ。よく見ると、草花や貝殻などの間に、天使やギリシャ神話の登場人物などがあしらわれていて、ついつい中に入るのを忘れて、見入ってしまいます。
修道院のシンボル、聖カタリナ
テラコッタの門を抜けると、コルプス・ドミニ修道院の教会エリアに入ることが出来ます。通りからはわかりにくいですが、教会の中央部分には美しいクーポラ(ドーム屋根)が設置されており(一部戦争によるダメージを受けてしまったものの)クララ会の創設者であるボローニャの聖カタリナ(Caterina da Bologna)の姿を望むことが出来ます。
美しい中央祭壇
中央祭壇は、ボローニャを代表する芸術家、マルカントニオ・フランチェスキーニ(Marcantonio Franceschini)、エンリコ・ハフナー(Enrico Haffner)、ジュゼッペ・マリア・マッツァ(Giuseppe Maria Mazza)によって手掛けられた、教会のテーマである聖体拝領のシーンが見事に表現されています。絵画と彫刻とのハーモニーをゆっくりとお楽しみください。
聖カタリナの亡骸
教会の左手2番目の礼拝堂はMuseo(博物館,展示室)になっていて、修道院にまつわる様々な宝物が展示されています。1919年につくられた展示スペース。最も注目すべきは、ボローニャの聖カタリナの亡骸で、ミイラの状態で展示されています(※写真はあえて、祭壇の上の部分のみ撮影したものを使用しています)。修道院の中で最も重要なものですので、もし苦手でなければ是非立ち寄ってみてください。
コルプス・ドミニ修道院 是非食べてほしい逸品
Tortelloni
「トルテッローニ」はボローニャのあるエミリア=ロマーニャ州周辺のご当地パスタ。フランス料理を食べるときにテーブルの上に置いてあるナプキン、はたまた裁縫道具の指ぬきのような形をした詰め物入りのパスタで、小さいバージョンの「トルテッリーニ」も有名です。パスタ生地の中にはチーズやハーブなどが混ぜ込まれているので、少量でも結構満足感アリ。付け合わせのソースも種類豊富なので、ぜひ色々なお店で食べ比べてみてください。
コルプス・ドミニ修道院 ワンポイントアドバイス
「コルプス・ドミニとは」
「コルプス・ドミニ」は日本語にすると「聖体の祝日」という意味。その名の通り、イエスさまの聖体を崇める一日で、イースター(復活祭)などと同様、毎年日にちが少しずつ変化します。学校や仕事自体が休みとなるわけではないので、さほど意識していないイタリア人の方が多いですが、コルプス・ドミニに合わせて各地で開催される「花祭り(インフィオラータ)」は別格。テレビなどでもたくさん取り上げられ、毎年多くの人が会場に足を運びます。
コルプス・ドミニ修道院での注意点
- 入場無料です。
- ミサの間は見学不可です。
- 毎日9時から12時、15時から19時迄開いています。
修道院は街の中心部、マッジョーレ広場から600メートル前後のところにあります。少しだけ観光客が少ないエリアとなりますので、しっかりと場所の確認をしてから見学に向かってください。
まとめ
コルプス・ドミニ修道院は、ボローニャを代表する人物である、ボローニャの聖カタリナゆかりの地。日本の観光ガイドなどではほとんど紹介されることはありませんが、ボローニャの人たちにとってはとても大切な場所です。聖カタリナの遺骸は必見ですが、もし苦手でも、ボローニャを代表する芸術家たちが手掛けた中央祭壇やクーポラなどもとても見ごたえがあるので、行く価値は十分にあります。ぜひボローニャ観光の折、立ち寄ってみてください。
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